「児童手当はNISAで運用するのがお得」という記事をよく見かけます。
でも我が家は、児童手当をNISAで運用していません。
理由は一つです。
NISAで積み立てたが株価が暴落したときに、現金でのバッファがないと取り崩すしかなくなるから。
NISAは児童手当のお金とは別でつみたて投資枠で月10万円積み立てています。児童手当は現金のまま保管する。この二本立てが、我が家の教育費設計です。
この記事では、その考え方と具体的な設計、最近の変化を紹介します。
多くの記事が「児童手当でNISA積立」を勧める理由
確かに、長期で運用すれば複利の効果は大きいです。
0歳から18歳まで児童手当を積み立てた場合の受取総額は、2024年10月の制度拡充で約240万円に増えました。これをNISAで運用すれば、年利5%想定で18年後には500万円以上になるというシミュレーションもあります。
数字だけ見れば、運用した方が増えるのは事実です。
それでも現金で持つ理由
問題は「教育費が必要なタイミング」です。
投資の基本:10年以内に使うお金はNISAで運用しない
まず前提として、投資には「10年以内に使う予定のお金はリスク資産で運用しない」という考え方があります。
NISAは長期運用を前提にした制度ですが、教育費はいつでも「いつまでに使う」が決まっているお金です。
大学の入学は18年後でも、高校は15年後、中学は12年後と、費用が必要になるタイミングは思ったより早く来ます。さらに「暴落後に数年待てば回復する」という前提が成り立つのは、その間に現金で乗り切れる余力がある場合だけです。
この原則を踏まえると、教育費のすべてをNISAで賄おうとするのは、タイミングのリスクを受け入れることになります。
子供が大学に入る18歳のとき、株価が暴落していたらどうなるか。損した状態のまま引き出すか、回復を待ちながら別の方法で費用を工面するか、どちらかになります。
僕が選んだのは「別の方法で工面できる現金を最初から用意しておく」です。
児童手当を現金で持っておけば、株価が暴落していても取り崩さずに待てます。逆にNISAが好調なら、そちらを使えばいい。どちらに転んでも対応できる設計にしたかったのです。
教育費の準備方法についての考え方は、こちらの記事も参考にしてください。

我が家の具体的な設計
現在の教育費設計はシンプルです。
- NISAのつみたて投資枠:月10万円(SBI証券+三井住友カードで積立)
- 児童手当:入金のたびに全額を現金で保管
NISAと現金は用途が違います。NISAは長期運用で増やす枠。児童手当は「暴落時に待てる安心のための現金枠」です。
金利上昇で国債に切り替えた
最近、保管先を変えました。
これまでは普通預金に入れていましたが、長期金利が上昇してきたタイミングで大半を個人向け国債(10年変動)に切り替えました。
理由は、国債の利回りが上がったためです。元本保証がある上に、普通預金より高い利回りが得られる。NISAと違って暴落リスクもありません。
一点補足しておくと、個人向け国債(10年変動)は発行から1年が経過すればいつでも中途換金できます。換金しても元本割れしません。「10年は引き出せない」と思っている方もいますが、実際には1年後から流動性があります。
金利環境が変わったら、お金の置き場所も見直すのが大事だと感じています。
2024年10月の制度拡充後も方針は変えていない
2024年10月から児童手当の制度が拡充され、高校生年代まで受給できるようになりました。受取総額も増えています。
ただ、我が家の方針は変えていません。
増えた分も同じように現金で保管しています。受取総額が増えた分、NISAのバッファとして持てる現金も増えた、という捉え方です。
2027年開始予定の「こどもNISA」について
2027年から子ども名義でNISAができる「こどもNISA」が開始予定と言われています。年間60万円案が出ており、詳細はまだ確定していません。
制度の詳細はまだ確定していませんが、もしこどもNISAで国債のような元本保証に近い商品も扱えるようになるなら、始めることを検討するかもしれません。
現時点では「児童手当は現金バッファ」という方針を変える予定はありません。
まとめ
- 児童手当をNISAで運用すれば数字の上では増える
- ただし、教育費が必要なタイミングで暴落していたら困る
- 我が家はNISAと現金の二本立てで、どちらに転んでも対応できる設計にした
- 現金の保管先は金利環境に応じて見直す(今は国債)
「運用した方が得」かどうかより、「どんな状況でも対応できるか」を重視した結果です。
この記事が、教育費の設計を考えるきっかけになれば幸いです。



